ゆとり社会人の読書ノート&エクセルVBA

素人が公法を中心に幅広く読書をします&エクセルVBA奮闘記です。

服部暢達『日本のM&A 理論と事例研究』(日経BP社、2015年)

日本有数のM&A実務家によるM&Aの理論書です。

本書は、ゴールドマンサックスで日本のM&A統括をしていた、服部氏によるM&Aの理論書です*1

最初に、理論編として、M&Aの価格算定に関するデータ分析や、会社法・税法に関する体系的な説明があります。

会社法や税法は日々アアップデートされていくので、理論編については他の本も参照して最新の情報にアップデートが必要です。

ここでの結論は、M&Aはプレミアムを払って行うものなので、買い手は「負け」から始まるというものです。

M&Aの専門家からすると当たり前の結論なのかもしれないですが、買いのM&Aが評価される日本においては押さえておくべきテーマです。

次に、事例編では、日本の主なM&Aについて服部氏が分析しています。

本人が携わったものも多いので、(語れる範囲での)当時の状況や、後から振り返ったM&Aの成否の評価があり、とても参考になります。

全体で650ページとかなり大部な本ですが、M&Aに興味がある人もそうでない人にもオススメできる1冊です。

以下は投げ銭用です。

*1:もっとラフにM&Aについて知りたいという人は、 uyutomo.hatenablog.com

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