最近話題の9条関連の本の紹介です。
本書は、憲法9条の源流を思想の面からたどっていくという、独自のスタイルで書かれた本です。もちろん、法学の本ではないので、本書の内容には嫌悪を覚える人もいるでしょうが、読みやすく、おもしろいので、オススメできます。大衆ウケのみを狙って書かれた本を何冊も買うくらいなら、本書を買った方が数千倍もお得です*1。
憲法についての議論はいつも盛り上がりますが、その内容は稚拙なものが多いです。
例えば、経済界では一目置かれるグロービス経営大学院の堀義人氏*2ですら、こんな有様です。
確かに、日本人って、学者や弁護士などの権威や専門家に弱いよね。自分の頭で考えることが一番重要だ。自衛権を保有するのは明白だし、その自衛権には、個別的と集団的双方含まれるのにね。しっかり考えようよ。 http://t.co/GVH7NL2RRn
— 堀義人/Yoshito Hori (@YoshitoHori) 2015, 6月 12
確かにね。学者が思考停止している現状は危険ですよね。→「憲法学者の中に護憲論者が多いことは否定できない。憲法の条文だけを眺め、現実離れした『机上の空論』に終始する風潮があるが、私に言わせれば思考停止だ」。 http://t.co/z4VQjjTMdR
— 堀義人/Yoshito Hori (@YoshitoHori) 2015, 6月 12
先行する議論すら理解しようとしないのに、自分で考えることができるなんて愚の骨頂です。たいそうなことを言う前に、この本でも読んで「考えて」みてください。
以下は投げ銭用です。
*1:比較するまでもありません。
*2:堀義人氏は、京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立、と経済界的にはかなりのキャリアを歩んできた人物です。
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