地政学の本を読みました。
2015年に書いた記事
地政学という学問をご存知でしょうか。地政学とは地理政治学のことで、地理的な位置関係が国際関係に与える影響を研究する学問です。
学問としてはあまり流行っていないようですが*1、地政学で議論されている仮説は、陰謀論めいていて読み物としてのおもしろさがあります。
例えば、マッキンダーは、陸地の3分の2を占めるユーラシア大陸を世界島と呼び、しかもその中心部であるシベリア*2を支配した国が、ランドパワーの覇権を握ると主張していました。主張としては面白いのですが、論理性には欠けています。
軽めの読み物として読んでみてはいかがでしょうか。
2021年に読み返した感想
この数年間で、地政学への関心は大きく高まりました。
東洋経済を始めとするビジネス雑誌でも、地政学そのものを取り上げる特集が何回かありました。
主に中国を念頭に置いて、軍事的・政治的・経済的リスクが高まることを、「地積学的リスク」と表現することも多くなりました。
そんな地政学ブームの中で改めて読み直したい1冊です。
あくまで地政学は「学問」ではなく、地理学・政治学・経済学に分けて正確に捉えることが必要です。もし、「地政学」の観点から分析をしたいのであれば、曖昧な概念に頼ることなく、既存の学問体系である地理学の枠組みをまずは参照すべきではないでしょうか。地政学への関心が高まることで、地理学への関心も高まることを期待したいです。
以下は投げ銭用です。
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