ゆとり社会人の読書ノート&エクセルVBA

素人が公法を中心に幅広く読書をします&エクセルVBA奮闘記です。

黒沼悦郎『金融商品取引法(第2版)』(有斐閣、2020年)

オススメ度:★★★★★(星5つ)
内容 :★★★★☆(星4つ)
読みやすさ:★★★★☆(星4つ)

金融商品取引法の唯一の体系書です。

学者による金融商品取引法の体系書として、現在唯一の存在である、黒沼金商法を読みました。

技術的な説明に終始しがち*1で、読んでいて眠くなってしまいがちな金商法ですが、本書は一味違います。

ファイナンスや法と経済学、比較法にも十分な言及があり、読んでいて「なぜ」に答えてくれる回数が多いように感じます*2

上記のような深い議論を含みながらも筆者の文章は読みやすく、スラスラ読めているのに全然読み進んでいないという不思議な感覚に陥ります笑

最初から本書を読むのはなかなか難しいと思いますので、入門には下記2冊がオススメです。

*1:もちろん、それはそれで重要なのですが。

*2:例えば、143頁では「継続開示制度の理論的根拠」として、効率的市場仮説を交えながら、理論的根拠を8ページに渡って解説しています。