ゆとり社会人の読書ノート&エクセルVBA

素人が公法を中心に幅広く読書をします&エクセルVBA奮闘記です。

田渕直也『ファイナンス理論全史』(ダイヤモンド社、2017年)

ファイナンス理論を歴史とともに振り返る入門書です。

本書は、ファイナンス理論100年の歴史を、提唱者(学者)と社会への影響も交えながら解説する入門書です。

個人的にファイナンス理論は苦手な分野で、その理由は、①歴史が浅く入門書の説明だと体系性が欠けているように見えてしまう点、②理論的な解説が多く、実務でどう使うのか理解しにくい点、だと考えています。

本書は、①に対する処方箋で、個々の理論がどのような背景で考え出されたものなのかを知ることができ、他の本にはない説得力があります。

余計な知識はいらないので全体をさっと理解したいという人には向いていないと思いますが、ファイナンスにちょっと抵抗がある人にはオススメできます。

ファイナンスを一通り学んだ人にも、時代背景が分かってより理解が深まると思いますので、幅広い層に読んでほしい1冊です。