本書では、そのマーケティング技術を支える組織論について詳述しています。
どんなに高度なマーケティング手法があったとしても、それを実行できなければ意味がなく、マーケティングを実行するために組織の中でどう立ち振る舞っていくか、どう組織を変えていくかという実践的なメソッドになっています。
組織論では、人間の自己保存本能(現状維持機能)を逆にとって、公平な評価と報酬を導入することの重要さを説きます。
また、どんな立場からでも会社・組織を変革するための「下からのマーケティング」として、誰が経営者=決定権者なのか、経営者が何をしたいのか、経営者がどのような伝え方であれば受け入れやすいのか、をきちんと押さえてプロジェクトを進めていくべきだと論じています。
上記内容は、当たり前と言えば当たり前ですが、USJの入場者倍増をマーケティングという「飛び道具」で実現させたと思っている一般人の感覚からすると、かなり衝撃的です。
あれだけの結果を出した裏には、マーケターとしてだけではなく、実務家としての有能さがあったのだと見せつけられたような気がします。
社会に思考と行動を両輪で走らせられるビジネスマンはなかなかいないですが、模範としていきたい人物だと思います。
マーケティング論に関しては、下記書籍が詳しいので、時間があるときに読んでみようと思います。