金融機関の目線に立った不動産の評価についての概説書です。
本書は、融資担当者が不動産を評価する際にどのようなことを考えればいいのかを概観した本です。書名の通り、建築基準法などの不動産についての基礎知識から、日本旅館、工場といった特殊な不動産の評価手法に至るまでを1冊で取り扱っています。
まず最初に手に取る本としては最適だと感じました。
他方、幅広い分野を扱っているため、一つ一つのトピックに対する深さはありません。
この本を読んだからといって、実務に役立つかは疑問です。
もっと定量的な記述が欲しかったところです。
加えて、著者の好みや主観が反映されていると感じるような記述が散見されたので、少し気になりました。
とはいえ、類書も少ないので、最初の1冊目としてはオススメです。