論壇で有名な著者の主著のご紹介です。
本書は、著者の専門であるポストコロニアル理論に関する論文集です。『マックス・ウェーバーと近代』*1とともに、著者の主要業績に数えられる本です。
内容自体は、サイードのオリエンタリズム*2を日本―朝鮮半島間に当てはめるもので、大学入試の現代文でも取り上げられることが少なくないものです。
形式面では、一応、改稿はなされているものの、一貫性はあまり感じられませんでした。若干、読みづらいです。
今では、漱石関連の著作で有名ですが、昔はそれなりに硬派な研究をしていたんだと確認できました。
ただ、『マックス・ウェーバーと近代』を読みたくなるほどではありませんでした。
ご参考までに。