ゆとり社会人の読書ノート

法律を中心にいろいろな本を読みます

我妻栄『新訂 民法総則(民法講義Ⅰ)』(岩波書店、1965年)

法学で最も「売れている」本のご紹介です。

新訂 民法総則 (民法講義 1)

新訂 民法総則 (民法講義 1)

本書は、日本民法学の通説を作り上げたとされる我妻栄による体系書です。

この本にまつわる伝説は多く、未だに裁判官が参照するのは我妻民法講義であると言われていたり、私の手元にある本では、新訂されてから42刷(!!!)されていたりと、現代でも影響力のある体系書です。

もちろん、著者の死後、補訂はされていないので、司法試験の基本書や、授業の教科書として使うことはできません。

しかし、現代の教科書では省略されている総論的な説明が充実しているので、時折参照すると新たな知見を得ることができます。

判例に現れる「生きた民法」を重視しながらも、ドイツ民法学譲りの強固な体系性を維持する我妻民法学は、「読み物」としても参照する価値があります。

新たな角度から民法学を見るきっかけとして、本書をオススメします。

ちなみに、「ダットサン」の名前で知られる民法三部作*1は、我妻民法講義シリーズの要約となっているので、民法講義シリーズが重たいという人はこちらを読んでみてください。

*1:

民法 1 第3版 (1)

民法 1 第3版 (1)

民法 2 債権法  第3版

民法 2 債権法 第3版

民法〈3〉親族法・相続法

民法〈3〉親族法・相続法