いつもとは毛色の違う、言葉についての本の紹介です。
本書は、「色の認識の違いが、人間の先天的な能力によるものではなく、言語の違いによるものだ」ということを、具体例を駆使しながら分かりやすく解説しています。原題のThrough the Language Glassの方が内容全体の要約として分かりやすいかもしれません。
本書では、言語は先天的に人間に備わった器官だとする、いわゆる生成文法学派と、言語が個人のし好に影響を及ぼし得るとする言語相対論学派との論争が扱われ、19世紀から現代にいたるまでの学説史を分かりやすく解説しています。
こう聞くと、お堅い本なのかなと思うかもしれませんが、文章はとても読みやすく、エッセイやミステリーを読んでいるかのような読後感でした。
肩ひじ張らずに読み物としてオススメできる楽しい本です。
以下は投げ銭用です。
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